散歩で頭がスッキリする理由
歩いたあとに頭が軽く感じるのには、研究の手がかりがあります。自然の中を90分歩いた人は、同じことを繰り返し考える傾向が減りました。歩いているあいだは新しいアイデアも増えます。ただし、答えがひとつに決まる問題には向きません。
同じことをぐるぐる考えるとき
スタンフォード大学の研究では、神経や心の病気の診断がない都市の住民38人が、自然の中か街なかの道を90分歩きました。自然の中を歩いた人だけ、同じ考えを繰り返す傾向の自己評価が下がり、それに関わる脳の部位の活動も下がっていました。
一度の散歩、38人の小さな実験です。比べた相手は座っている人ではなく、街を歩いた人でした。歩くことに加えて、景色の違いが効いたと読むのが正確です。
アイデアは歩いているときに出る
同じスタンフォード大学の別の研究では、ものの新しい使い道を考える課題で、歩いた人の81%の成績が上がりました。歩いたあとに座っても、効果は少し残りました。外の景色は必要なく、白い壁に向かってトレッドミルの上を歩くだけで同じでした。
一方で、答えがひとつに決まる言葉の問題では、歩くと正答が減りました。アイデアを広げるのは歩きながら、答えを一つに絞るのは座ってから、という使い分けができます。
この実験の参加者は、思いついたことを声に出して研究者に伝えていました。一人で黙って歩く場合に同じ結果になるかは、著者たち自身がまだわからないとしています。
森でなくてもいい
林野庁は、森を15分ほど歩くと、リラックスしたときに働く副交感神経の活動が街を歩くより2倍ほど高まったという実験を紹介しています。同時に、科学的な根拠の積み重ねはまだ不十分だとも書いています。
別の試験では、104人が1週間、毎日35分の意識的な散歩をし、気分の改善に自然と街で差はありませんでした。遠くの森まで行かなくても、近所の道で試す価値があります。
頭の整理に散歩を使う
- 考えたいことを一つだけ持って出る
- スマホは見ず、思いついたことは歩き終わってから書く
- 答えを一つに絞る作業は、戻って座ってから
- 同じ考えが回り始めたら、足の裏の感覚に注意を移す
Angel Stepはヘルスケアの歩数をそのまま読む歩数計で、グラフも順位表もありません。歩き終わってから、空の上の数字を一度見るだけです。
出典
- Bratmanら、2015年、PNAS(英語)。38人が自然の中か街なかを90分歩き、自然の中を歩いた人だけ考えの繰り返しが減った PMC
- OppezzoとSchwartz、2014年(英語)。歩くと81%の人でアイデアの課題の成績が上がり、答えがひとつの問題では正答が減った apa.org
- 林野庁「森林の健康・レクリエーション機能」。森の散歩で副交感神経の活動が街の2倍程度、科学的な根拠の蓄積はまだ不十分 rinya.maff.go.jp
- 104人が1週間、毎日35分歩いた無作為化試験(英語)。自然と街で改善に差はなかった PubMed
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